キャンプ場にいると時々バトニングをしている人を見かけませんか?ルールやマナーを守ってバトニングをするキャンパーもいれば、うるさい、迷惑と思われてしまうキャンパーもいるかと思います。
バトニングをする時間帯や音をおさえる方法や、バトニングが必要ない薪の準備の仕方が分かれば周囲に迷惑がかからず、キャンプを楽しめるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、ファミリーキャンプを楽しむキャンプ歴5年の私が、バトニングが不要な準備の方法やキャンプ場でのバトニングのマナーをご紹介していきます。
バトニングを始めてみたいと考えている方の参考になればうれしいです。
そもそもバトニングはなぜ必要なの?
キャンプにおいてのバトニングとは、大きな木の枝や薪などを、火が付きやすいように小さく割る行為のことです。大きい薪を半分にする際にナイフや手斧を薪の上に配置し、上から堅い木材で手斧を叩き、割っていきます。
ほとんどの人は焚き火の火おこし用の薪を作成したり、ブッシュクラフトという野営キャンプをする際のキャンプ道具を作るためにバトニングをします。
バトニングをする理由
・乾燥した中心部の木材を露出させて火を簡単に着けやすくすることです。濡れた木を使用しても、内部は乾燥している場合が多いため、これを利用することで効率的に火を起こすことができます。
・薪を細くして焚き付けをすることで、太い薪に比べ火がつきやすくなり、失敗が少なく焚き火ができます。
・ブッシュクラフト(最小限の道具でキャンプ)をしている人はテント用ペグを木で作成したり、調理用の串や器(竹)を作る際にバトニングが必要になります。
など、バトニングをする理由のほとんどが木を割るために必要になってきます。
バトニングの音で迷惑をかけずに準備する3つの方法
キャンプ場では自然を満喫しながらのんびりとした時間を過ごす人がほとんどかと思います。そんな中で薪を割る際のバトニングのカンカンと叩く大きな音は、静かに過ごしている人へのストレスとなってしまう可能性があります。
特にハイシーズン時期の混雑したキャンプ場や早朝・夜の静かな時間帯においては、周りのキャンパーへの配慮が必要です。そこで周りのキャンパーに迷惑にならない、バトニングの音を最小限に抑えて準備する方法をご紹介します。
1.適切な時間帯を選ぶ
まずバトニングを行う際は、早朝・夜は避け、周りのキャンパーが起きている時間帯におこないましょう。
もちろんキャンプ場によっては注意事項に詳しい時間帯や、バトニング禁止かどうかが載っているので、一度ルールを確認してみましょう。
以前わが家がキャンプに行った際に、朝6:00からバトニングをしている家族がおり、子供たちがその音で起きて機嫌が悪くなり対応が大変だった経験があります。もう少し周囲への配慮があると助かるなと思いました。
2.適切な場所で作業を行う
キャンプ場内でも、テントが立っているサイトから少し離れた場所や壁があるような場所を選ぶことで、キャンプ場内に音が響きにくくなります。
以前1度だけ、わが家もバトニングをしたことがありますが、手斧の上の部分を木で叩いたときは、やはりカンカンと大きな音が出るので気が引けました。
また自作のバトニング用の土台を持っていきましたが割れてしまい、バトニングは堅い木が割れてしまうほど衝撃があるのかと驚いたことがあります。
3.道具の選択
バトニングに使用する手斧やナイフの大きさや重さによって、音の大きさも変わります。必要最低限の大きさと重さの道具を選ぶことで、バトニング時の音を抑えることができます。
また、手斧やナイフを叩く木材を小型のハンマーにしたり、ゴム製のハンマーなどに変えて工夫することでも音がおさえられると思います。
わが家はまだ小さい子供がいるので、少しでも安全にキャンプがしたいと思いナイフは使わず、バトニングが必要な時だけ手斧を持っていきます。
どうしても薪を割る場合は小型の手斧を使い、安全にバトニングがをしましょう。
もうバトニングはいらない!別の方法で焚き火を楽しむ
キャンプ場でのバトニングは、焚き火用の薪を作るための手段の一つですが、最近では様々な代替手段が出てきています。バトニングによる騒音や安全性の問題、また労力を考慮すると、より効率的な方法に変えたいしたいというキャンパーも多いようです。
ここではバトニングの代替として取り入れたい、焚き火を楽しむ別の方法をいくつかご紹介します。
- あらかじめ薪を購入して持参する
焚き火台に薪をくべるだけになりますので、労力が不要になり、焚き火が楽になります。
わが家も基本は1泊なら1束で薪を購入して、キャンプに持っていっています。
おすすめは広葉樹ですが、2泊する場合は広葉樹・針葉樹1束ずつを、1回の焚き火で半分ずつ使うのが一番おすすめです。
- キャンプ用コンロを使う
焚き火の火を使わず、キャンプ用コンロを使って調理をおこなうことも可能です。シングルバーナー・ツインバーナーと1口コンロか2口コンロか選べるので、用途に合わせて購入するのがおすすめです。
焚き火と違い、雨の日でもタープ内やキャノピー下で使用できるのも大きな利点です。また、焚き付けの時間が必要ないので、すぐ調理ができて、お腹がすいた子供たちを待たせずにすみます。
- ガスバーナーで点火
バトニングは薪に火が付きにくいために、木を細くする際に必要になります。その後着火剤やメタルマッチで焚き付けしていくのではないでしょうか。
そこでわが家も利用している方法なのですが、ガスバーナーで薪に点火するのがおすすめです。市販の太い薪のまま焚き火台に薪を井桁にくべて、下の段にガスバーナーの火を当て続けます。この方法ですと短時間で火が付きますし、着火剤などの道具やバトニングの労力も必要ありません。
【キャンプ初心者必見】キャンプ場でのバトニングのマナー
キャンプ場でのバトニングは薪を割るための基本的な手段として、よく使われています。しかし、特に初心者の方々が行う場合、周りのキャンパーに迷惑をかけないよう、一定のマナーを守る必要があります。
キャンプ場のルールを確認する
最初に必要なのが、キャンプ場がバトニングを許可しているか確認することです。いくつかのキャンプ場では、騒音や安全上の理由からバトニングを禁止している場合があったり、バトニングができる時間帯が決められているキャンプ場もあります。
静かな時間帯は避ける
特に早朝や夜は、他のキャンパーが静かに過ごしている時間帯です。この時間帯にバトニングを行うのはマナー違反とされていますので、避けるようにしましょう。
主に18:00~7:00までの間は、バトニングを避けたほうが良いです。
周囲と距離をとる
バトニングの音や振動が周りに迷惑をかけないよう、テント裏などで、周囲のサイトとなるべく距離をとって作業を行ってください。
また、バトニングは手斧やナイフを使用するため、怪我のリスクがあります。周りの人やペットが近くにいないか確認し、安全に作業ができる場所を選ぶよう心掛けましょう。
後片付けはしっかり
バトニング後に出る木くずや木っ端は、きちんと片付けをして、最後元通りのサイトの状態で帰られるようにしてください。
バトニングは、正しい方法とマナーを守ることで、キャンプの楽しみの一部となります。初心者の方々も、これらのマナーを意識しながら楽しんでみて下さいね。キャンプは共有の空間、皆が心地よく過ごせるように、お互いに配慮しあいましょう。
まとめ
バトニングがなぜ必要なのかは、
- 薪を細くすることで焚き付けの際に火がつきやすいから
- 木や竹でキャンプ道具を作るため
などの理由があります。
バトニングの音で周囲に迷惑をかけずに準備をする3つの方法については、
- 適切な時間帯を選ぶ
- 適切な場所で作業を行う
- 道具の選択
が必要になってきます。
他にもバトニング無しで焚き火を楽しむ方法としては、あらかじめ薪を購入することやガスバーナーで点火する方法などがありますので、自分たちのキャンプスタイルに合わせて選んでみて下さいね。
もしもキャンプ場でバトニングが必要になったときは、こちらのルールを確認してから行うことをおすすめします。
- キャンプ場のルールを確認
- 静かな時間帯はさける
- 周囲と距離をとる
- 後片付けはしっかり
バトニングをしなくても焚き火を楽しむ方法はあります。もしどうしてもバトニングをする場合は、周囲への配慮とマナーを守って楽しいキャンプにしてくださいね。